駐車場のIoT化で利便性・運用効率を向上!スマートパーキングの仕組みとは?【身近なIoT】
こんにちは!ミーク広報です。
私たちミークが提供するIoTプラットフォーム「MEEQ」は、DXやIoT化を通信の部分から支えるサービスです。
「IoT」とは、「Internet of Things」の略称で、さまざまな“モノ”がインターネットに接続されることを意味します。
近年のIoTの進化は目覚ましく、何気なく使っている私たちの身の回りにある“モノ”にもIoTが使われてきています。
では、身の回りにある“モノ”って、例えば…?
今回は、車を運転するには欠かせない「駐車場」について紹介します。
1:駐車場のIoT化で何が変わる?
皆さんも一度は使ったことのある駐車場。利用してきた中で、こんな経験をしたことはありませんか?どこも満車で停められずに空いている駐車場を探し回ったこと。駐車券を紛失してしまったこと。駐車場から出るときに精算機が混雑し、長い時間待たされたこと。
こういった駐車場に関するトラブルや面倒な手間を省く「スマートパーキング」と呼ばれる駐車場のIoT化が各地で導入され始めています。
IoT化した駐車場の例
①空き状況のリアルタイム確認
IoT化した事例の1つ目は、駐車場の空き状況をリアルタイムで確認できるサービスです。スマートフォンのアプリで駐車スペースの空き台数を確認できるようにすることで、空き駐車場をスムーズに探せるようになり、探し回る手間を省くことが可能になりました。このIoT化は駐車場を利用するユーザーだけでなくオーナー側にもメリットがあります。駐車場を効率的に使っていただくことで、売上が向上するほか、ショッピングモールやテーマパークでは誘導員にかかる人員コストを減らすことができるようになりました。
②駐車料金の自動精算
2つ目は、駐車料金の自動精算です。駐車料金の精算をスマホでできるようにしたことで精算や出庫にかかる時間が短縮されました。これまでの駐車場では入庫時に駐車券を取り、出庫時に精算をすると出口ゲートやロック板(駐車すると、真ん中で板が上昇し固定する機器)が自動で上がるような仕組みでした。IoT化した駐車場であれば、出入口ゲートもなければ、ロック板もない駐車場にすることができます。出庫までのタイムロスがなくなるほか、ゲート付近での精算渋滞も緩和されます。精算機に幅寄せをする技術が苦手な方にとっても便利かもしれませんね。また、ショッピングモールなどでは、精算済みの車両を認識して自動でゲートが開く仕組みもあります。「勝手にゲートが開いた!」と思ったことがある方もいるのではないでしょうか。
これらはオーナー側にもメリットがあります。ゲートやロック板を設置する費用も必要なくなりますし、空いたスペースは駐車スペースにすることができるため、より効率のいい駐車場運営が可能になります。
その他にも、スマートパーキングを導入することで様々なメリットがあります。
メリットを何点かあげてきましたが、ゲートやロック板がないとセキュリティ面として不十分ではないか?駐車場を悪用されることはないのか?と思う方もいらっしゃるかもしれませんがご安心ください。ここでIoTが活躍しています。
2:駐車場のIoT化を実現したAI監視カメラ
スマートパーキングは、駐車場のある“モノ”をIoT化することで実現しています。では、その“モノ”とは一体何か・・・
それは、駐車場に設置されている監視カメラです!
駐車場の監視カメラをIoT化したといわれても、どうやって安全性を保ちながらスマートパーキングを実現したのかがイメージがつきにくいですよね。まずは仕組みを紹介します。
まず入庫するとき、監視カメラで駐車した車両を検知し、ナンバープレートの情報を認識します。そして、車両が駐車場の枠内に一定時間停まると、その枠内の「駐車」を記録します。この段階で、どこの駐車場が空いているかを把握できるので、空き駐車場の状況をリアルタイムで提供することができます。
そして、出庫するときにはすでにナンバープレート、駐車番号、駐車時間、車両画像のデータが収集されています。精算済みの車両が通るとゲートが自動的に開くのもこの仕組みです。また、このデータを基に決済のWebページやスマホの専用アプリから料金を支払うことができます。場内に支払用のQRコードを載せている駐車場もあったりします。
セキュリティ面としては、利用した車の車両画像とナンバープレートのデータを持っているので、不正利用の場合はドライバーを特定して請求対応をすることができます。再度利用した際、管理者にすぐに連絡が入って取り締まることなども可能です。このような仕組みで、安全かつ便利なスマートパーキングが実現しているのです。
実はミークでも「MEEQ AIナンバープレート認識」というサービスを提供しており、駐車場のIoT化をサポートしています。
3:「MEEQ AI ナンバープレート認識」とは
この「MEEQ AIナンバープレート認識」では、監視カメラにMEEQ SIMを搭載し、AI解析を行うことで、画像で認識したナンバープレート情報を、テキスト情報に変換してお客様に提供できます。
駐車場をIoT化したい事業者は、カメラと駐車場を管理するシステムさえ用意すればスムーズにIoT化が実現できます。
なお、MEEQは閉域網を構築できるため、安全にデータを取り扱うことができます。閉域網については「タクシーやバスの進化を、小さなSIMが支えている?【身近なIoT】」で詳しく説明しているので、ぜひこちらもご覧ください!
駐車場の監視カメラに限らず、街中には様々なカメラがあります。数十年前までは映像を監視するためだった監視カメラは、文字を読み取ったり、人流を解析したり、顔を認証したりと用途が広がっています。
そういったサービスの裏側を、ミークが支えています。監視カメラを見かけた際には、「ここにも、SIMが使われているんだな」と気にかけていただけるとうれしい限りです。もしかしたら私たちの技術が使われているかもしれません。
4:「駐車場」IoT化のその先・・・
今回は駐車場のIoT化についてご紹介させていただきました。シェアパーキングや、車だけにとらわれないスペースを有効活用した駐車場などスマートパーキングは今後も進化が予想されています。
また、スマートパーキングは、スマートシティと呼ばれる街全体のIoT化の一つとして捉えられることもあります。ゆくゆくは、自動車のIoT化もさらに進み、自動運転が当たり前の世の中になっていくかもしれません。そうなったときの駐車場の在り方はより変化していく可能性があります。IoTの普及で、みなさんが想像していた未来の街が少しずつ現実味を帯びてきているかもしれません。